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月はじめのごあいさつ 2014年12月1日

拝啓 師走の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。

日頃は大変お世話になっております。

今年も遂に師走に、、、歳をとると、時の経つ早さに本当に打ちのめされます。

本年も一年、お世話になりました。心より感謝申し上げます。



さて、この業界を騒がせているのが、タカタのエアバッグのリコール問題。

この問題について、少々長いですが、思うところをツラツラさせて頂きます。

ネット上でも数多くの記事を目にします。

その多くの趣旨は、解決への道筋、解決までの時間、についての不透明さです。

なんとなれば、自動車各社とタカタが認定したリコール地域・台数と、

本来はリコールされなければならないと考えられるリコール地域・台数との間の、

大きすぎる乖離があるからでしょう。

この不可解な状況が、大きく転換しそうな事態が先週ありました。

それは、米運輸省・高速道路交通安全局(NHTSA)が26日、タカタに対して

全米規模で欠陥エアバッグのリコールに応じるよう要請したことです。

応じなければ大きな金銭ペナルティがあるため、実質的には行政命令です。

それまで、2015年3月期で最終損益250億円の赤字を見込んでいたようですが、

これによって、赤字が数倍になる可能性もある、との報道もありました。



自動車業界では、グローバル化の進展とそれに伴った激しい競争によって、

2000年代後半からリコールの巨大化が目立つようになってきました。

1990年代には考えられなかった事態です。

実は小職、2002年頃に、

タカタのシートベルト部品やその組付けを受注する中堅企業から、

自社部品の製造欠陥によるリコールが発生した場合の保険商品はないか、

との相談を受けたことがありました。

当時、PL(製造物責任)保険はすでに世の中に一般的にありましたが、

リコールによって生じる改善製品の製造費用を補償してくれる保険は、

一般的には存在していませんでした。

今も、そのようなリコール保険に出来合い商品はなく、

保険会社と補償を受けたい事業者が一対一で交渉し、保険料を含めた

補償フレームを決定するフルオーダーメイドの商品しかありません。



ちなみに、小職が受けた中堅企業は、

自動車メーカーに製品保証をしているメーカーではなく、

いわゆる賃加工の下請け企業です。言い換えれば、Tier1ではなく、Tier2です。

しかし、Tier2がTier1から受注した部品の製造ミスが原因で、

受注したTier1の製品リコールが起きたとすれば、

当然に、その費用負担を求められる可能性があるわけです。

そういうリスクを想定しての相談だったわけです。



一般的に考えて、

仮に、巨大リコールにおいてあるTier2企業にそんな事態が起きた場合、

合理的に算定される費用負担を受注先のTier1から求められようものなら、

その瞬間、中堅であっても、ほとんどすべてのTier2企業は、即倒産、でしょう。

長期取引が前提の自動車部品業界では、

Tier1にとって仕入先を倒産させてまで費用負担させる意義も意味もありません。

結局、Tier1は、

Tier2から仕入れる部品の製造瑕疵リスクを肩代わりせざるを得ないわけです。

この辺りのことは、

大企業のTier1と中堅・中小のTier2の間では、

自動車メーカーとTier1間のように、ドライでビジネスライクには片づけられません。

自動車メーカーとTier1では、トヨタとデンソーのように大企業同士であっても、

取引する相手の企業規模や体力には劇的な途方もない違いがあるのです。

この感慨は、小職の、

Tier1の中でも大手と言えるアイシン精機での調達経験に拠るところがあります。



長々と書いてきましたが、重要なのはユーザー・消費者の安全です。

事業者にとって、潔く前向きに対応することが、

市場からの長期的な信頼と信任を得る唯一のあり方だと思います。

この問題の一日でも早い根本的解決を祈ります。
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