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企業経営論と岡田ジャパン【その13】

いよいよ最後の詳述です。苦しかったですがここまで漕ぎ着けました。
それでは、ステップ⑩の詳述です。

7月5日の【その3】では以下のように書きました。
------------------------------------------------------------
⑩計画達成に向け人心を鼓舞し、戦術の実行を統率する

本番(戦闘)が始まってしまったら、一定の慣性で突っ走るしかない。
指揮官、監督にできることはかなり少ない。

せいぜい、
・ベンチで凛としてたたずんでみせること
・ハーフタイム、時に試合中に、大きな指針を示すこと
・最適な選手交代のパターンを考え続けること
その程度である。
あとは現場任せとせざるを得ない。

そしてどの指揮官も祈るっている。
・周知徹底してきた約束事をできるだけ高いレベルで実行してもらうこと
・それを越えた中で臨機応変に各人が100%の力を発揮すること
を。

だから勝利した監督のコメントには
・選手たちがよくやってくれた
という主旨が必ずと言っていいほど含まれている。
これは赤裸々な本心なのである。

つまり、戦闘が始まるまでの仕事が指揮官、監督の仕事のほとんどなのである。
逆に言えば、遣り残したことがあるからと言って、
現場へのこのこ出ていくことは許されないのである。
------------------------------------------------------------

岡田ジャパンの本番(戦闘)は、


6月14日のカメルーン戦からだった。
本番前、最後のテスト機会は6月10日のジンバブエとの練習試合であった。

岡田監督にはいよいよ決断の時であった。
中村(俊)を諦め、本田というジョーカーを切る決断だ。

そこで試した本田1トップというフォーメーションは、玄人筋には“一か八か”的なものに映っていたのではないのだろうか。
ただ、それを試す(=人の目に晒す)と決めた時点で、岡田監督の心は99%固まっていたのかもしれない。
この試行には、本田1トップに伴って松井&大久保の両ウインガーもパッケージされていた。

この全く新しいフォーメーションは、
代表メンバー、チーム関係者、メディア、そして日本国民へ向けた
カメルーン戦の布陣の予告だったと解釈できる。

ともあれ、岡田監督のやれることの95%は、
中村(俊)を諦め本田というジョーカーを切る、
その決断をした時点で終わっていた。

残り5%のうちの4%は、
・選手を含めチーム全体の不安を少しでも取り除くこと、
・一人一人に役割をわきまえさせること、
・先発メンバーに心の準備への適当な時間を与えること、
そんなところである。
5%の中では8割以上を占める重要な仕事だ。

ちなみに最後の1%は試合での選手交代等の采配だ。
戦闘が始まってしまったら、
指揮官、マネジメントにできることは、このとおりとても少ないということだ。

念のため言えば、その1試合を100%とみたら、采配は大きな要素ではある。


さて、4%の仕事である。
これを完遂するには、
本番に採用する驚きのフォーメーション(中村を外し、本田の1トップ)、
これを選手たちに前日でなく、一日でも早く実質的に伝えることが必須であった。
それがジンバブエ戦での驚きのフォーメーションのトライだったのだ。

これが実質的に先発メンバーの通告になっていたことは、
日本のメディアの布陣予想の大方が、本田1トップを言い当てていたことが証明している。

つまり、本番4日前のジンバブエとの練習試合での新フォーメーションの試行が、
チームメンバーに先発と控えの線を明確に分からせたのだ。
意気消沈した者は当然いたはずである。その度合いは中村が最大であったろう。
しかし、役割はいつか明確にされる。
前日まで疑心暗鬼を引きずるメリットはないし、
落胆し切ったメンタルでベンチに控えさせることも大きなマイナスになる。

このフォーメーションの試行は、テストというよりも、本番の布陣のお触れ、
そういう性格の方が強かったに違いないと思う。

6月10日、ジンバブエとの練習試合で岡田監督の仕事の99%が終わった。


残りの1%の仕事が上手くできたことには、確かに大いなる運があったかもしれない。
それは、どんな内容であれ初戦に勝てたことだった。
どんな内容であれ、とは言ったが、実は結果とともにその内容が最高に幸運だった。

それは本田というジョーカーが結果を出してくれたことである。
本田の得点に中村が心から歓喜したとは私にはどうしても想像できない。
しかし十分に納得できたであろうとは想像できる。
自分の不調にも、岡田監督の決断にもだ。

中村のチームでの存在感は格別であったはずだ。
その中村の気持ちを他の誰もが気に掛けていたはずである。
本田のゴールはそういうチームの隅々に積もっていた“おり”のようなものを、
見事に拭き取ってくれたのではなかろうか。

これは岡田監督には幸運であった。
本田のゴールを最も喜んだのは本人ではなく、岡田監督であったと思う。

その後はきっと、
・ベンチで凛としてたたずんでみせること
・ハーフタイム、時に試合中に、大きな指針を示すこと
・最適な選手交代のパターンを考え続けること
これらすべてを100%こなせたのではないのだろうか。


もちろん、
・オランダ戦で大善戦をしたこと
・デンマーク戦で快勝したこと
・決勝T、パラグアイ戦で120分間0-0だったこと

これらすべての好結果に対し、
・大きな方針立てと、その明確で情熱的な伝達による人心の鼓舞
・細かな采配
といったマネジメントも一定に貢献したであろう。

しかし、それらはすべてカメルーン戦の勝利があったからだ。
この趣旨のコメントは、たくさんの代表メンバーだけでなく、
代表OBや解説者の多くも指摘していたことだ。

私もそれを支持する。




さて、企業経営の場合である。

何回かそんな言い方をしてきたが、
日常業務を恙無くこなすことが第一義である企業の営業活動において、
このようなドラマチックなマネジメントはそうそう繰り広げられるものでもない。

そんなハイテンションで日々いたら、とても身体も頭も心ももたない。

あるとすれば、ベンチャー企業の立上げ後の数年間や、
公開(IPO)を目指す何年間かはこういったハイテンションであろう。
マネジメントにはメンバーのテンションを超えるハイテンションが求められる。

しかし、規模の大小にかかわらず、営々と操業を続けてきた会社にとっては
そのような状況は生まれにくい。


では、マネジメントとは、トップとは、普段何をなすべきなのだろうか?
もちろん、人心の鼓舞、という作業については、その責を免れない。

ハイテンション状態にすることが人心鼓舞ではない。
気持ちよく、やる気をもって、主体的に日常業務に取組ませることが、
企業におけるこの段階でのマネジメントである。

ただ言うは易しである。同じような日々繰り返される業務の中だからこそ、
このようなモチベート促進は容易ではない。

私個人の経験から言えることは、
多くの会社、多くのトップ、多くのミドルマネジメントが、人の様子には気を配っている。
しかし、厳しいことを言うようであるが、それは守り、受け、の姿勢であることが多い。

何か大きな問題が起きないように気を配っている、と言ったところが強いのである。
あるいは、気を遣っている、といった感じである。
どうにも、守り、受け、なのである。
50点狙い、平均点狙いのマネジメントという感じだ。

そうではなく、60点、70点、80点を狙った、
前向きの、攻めの、人心へのアプローチが必要だと感じる。

これにはトップやミドルから社員への1対1の“face to face”の働きかけでは間に合わない。
もちろんそれはどこまで言っても必要であることだけは念押ししたい。
ただそれでは間に合わない、ということが言いたい。

いわゆる、理念、ビジョン、戦略、中期計画、仕組み、システム、環境、制度、文化、
そういった大きなマネジメント部分へのアプローチが必要である。


これが、経営管理=マネジメント、ということである。
マネジメントという仕事は、人や計画や決まりの管理ではない。
経営を管理することがマネジメントなのである。
・トップマネジメント(=社長、ないし経営層)、
・ミドルマネジメント(=部長、課長)、
・ロアーマネジメント(=係長、リーダー)、
それぞれが、それぞれの職能、責任、権限に応じた経営管理を行うことが、
企業のチームプレーなのである。


とりわけ企業トップの仕事は、
日常業務が繰り返されている各現場においては、
岡田監督のカメルーン戦後と同じように、そんなにできることはないのである。
そういう場面でマネジメントするべき職層は係長であり課長なのである。

くどくも言うが、
1対1の“face to face”の働きかけは、時間が許せば大いにすればいい。
社長自ら現場を歩き、一人一人に声掛けすることは、とても大事なことである。
ただし、それは社長としてのマネジメントやトッププレイヤーとしての活動を完遂し、
残った余力の中ですべきことである。

零細企業、小規模企業において、悠然と構えていられないことは百も承知している。
ただ中小企業とは言え、中小にも幅がある。
一定規模の中小企業であるならば、そういったマネジメントをしなくてはいけない。



以上で①~⑩の各ステップの詳述を終えます。

だんだん冗長になってしまったことを思うと、むしろ達成感がありません。

もっと手短に分かりやすく、企業経営論をつむいでみようと取り掛かったのに。

まだまだ力がないということなのでしょう。

最後にもう一稿、まとめを、日を替えてしておきたいと思います。

一稿でも読んで下さった方にはお礼を申し上げます。

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