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牛丼業界の価格競争とポーターの競争戦略論

ポーターの『競争の戦略』は読んだことがなくても、
“差別化(戦略)”という言葉や概念を知らないビジネスマンは少ないだろう。

競争の戦略競争の戦略
(1995/03)
M.E. ポーター

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『差別化(戦略)』という概念は、ポーターの競争戦略論の中で提唱されている。
ちなみに、競争戦略論とは『差別化(戦略)』を推している論というわけではない。

それはあくまで戦略代替案の一つに過ぎない。

そこで同様に戦略代替案の一つとして提唱されているのが、
『コストリーダーシップ戦略』である。


ポーターの競争戦略論では
・コストリーダーシップ戦略
・差別化戦略
・集中化戦略
という、3つの戦略を提唱している。
これをチャート化したものは以下のブログに詳しいのでそちらを参照ください。
http://ameblo.jp/pangaea-consulting/entry-10501256176.html


さて、価格競争である。
価格競争というものは、
ポーターの競争戦略論の中で言っている『コストリーダーシップ戦略』とは無縁である。
つまり、
『コストリーダーシップ戦略』とは、
コスト競争力をテコに価格競争を仕掛ける、という戦略ではないのである。


『コストリーダーシップ戦略』とは、業界1位、シェア1位が取り得る戦略である。
業界1位、シェア1位の企業は、
あらゆる面で規模の経済(スケールメリット)を享受しやすい。
したがって、普通はコストにおいて競合に対し競争優位に立てる。

そのコスト優位性を活かし、
価格づけにおいてもリーダーシップを発揮できる立場に立とうとするのが
『コストリーダーシップ戦略』である。

コストリーダー企業はその思惑で価格づけが可能になる。
2位以下のフォロワー企業はそれに従っている限り、
シェアアップも収益向上も期待はできない。

市場全体が成長過程にある時なら、それでも2位以下企業も成長はできる。
リーダーに追随し、相対的シェアを維持しながら、売上・利益とも向上できるなら、
それで良しとできる。

ところが、市場が成熟している場合には、
リーダーに追随していては売上も利益も頭打ちである。
そこでシェア向上のためには何らかの仕掛けが必要になる。

ポーターの競争戦略論は、その場合の競争の方向性として
・製品やサービスの差別化→『差別化戦略』
・より細分化した標的顧客への集中化→『集中化戦略』
を選択肢に挙げている。


国内の牛丼ファストフード市場はまさに成熟市場である。

差別化は可能だろうか?
業界リーダーの吉野家に対し、すでにすき屋も松屋もメニューで差別化はしてきた。
こまめに目先を変えた新メニューは出しても、大きな差別化に変化はない。
『差別化戦略』の“のり代”はほとんどないのかもしれない。

集中化はどうだろう?
ロケーションという意味ではどこも全国展開している。
2位以下がリーダーのいない空白地域に集中出店するということは事実上無理である。

対象とする顧客をどこかの層に集中して狙い、
その層だけはリーダーに勝てるようにする、ということは論理的には可能かもしれない。

例えば、近頃はそうでもないかもしれないが、牛丼屋の主要顧客は依然男性である。
女性は家族でくる場合の母親か子どもが大半である。
女性一人、女性同士、という活用シーンは極めて少ない。

ならば、こうした女性客の来店を狙った店舗づくりなどで、
その層に集中するということは、シナリオとしては可能かもしれない。

しかし、それによって、主戦場の男性客を失ってしまうようではまったく意味がない。

つまり、
顧客を地域性や顧客属性で細分化し、どこかに集中することも難しい状況なのである。



かくして、2位以下のフォロワー企業はシェアアップのための打ち手に手詰まりになる。
そして、消去法的に禁断の“値下げ”に打って出る他なくなるのである。

では、2位以下のこうした値下げの仕掛けは、まったくバカげたものかと言えば、
100%そうだとも言えない情況にあるのが牛丼業界かもしれない。

リーダー企業の吉野家と言えど、業界全体の不況で、体力がかなり落ちている。
2位以下に仕掛けられた値下げに余裕で追随し、持久戦に持ち込みあっさり勝つ、
などという余裕は、もはやないのが現状であろう。

追随するにしても、
十分な値下げ幅が確保できないまま、中途半端な値下げで追随すれば、
消費者はわずか10円、20円のお得感で容赦なく厳しい選択をする。

従って2位以下の値下げの仕掛けも効果をあげることができたりするのである。

それに味をしめて、2匹目のドジョウを狙うと、
今度はリーダーの思い切った追随に遭って、返り討ちにあってしまうこともあるだろう。

これの繰返しで、結果的に全体が疲弊していく、そんな情況にあるように思われる。


こうした構造は当該プレーヤーたちはみんな分かっているのである。


しかし、何もせずにいれば、これもまた“ジリ貧”というやつで、


「分かっちゃいるが、止められない」のが価格競争なのだろう。



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