苅谷政生のK・CUBE(改善・改革・革新)で行こう!

(株)K・CUBEコンサルティング-代表者のon-offを綴ります

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そもそも「問題」の定義が必要

日本語の特徴として、同じ言葉でも使う状況によって意味が異なります。
「問題」も同様です。こんなものにもWikiがあったので確認してみました。

さすがに確認するまでもなく、予めイメージできていた通りの説明でした。
①学校や試験といった文脈で使われる“解くべき”「問題」(例.試験問題)
②社会生活、企業活動といった場で使われる“解決すべき”「問題」
③また「課題」と言った言葉と同義で使われる場面もある
というような説明も。

しかし、上記のようなとらえ方では、
トヨタ式、トヨタ流の「問題」解決、すなわち改善・カイゼン、は始まりません。


「問題」の認識が人によって違ってしまっては、問題解決は進みません。
関係する人の中に、その問題をそもそも問題と認識できない人がいては、解決への力は集結できないからです。
そこで、「問題」のとらえ方を、社員やサプライチェーン間の中で普遍的に同じようにしなければいけません。

トヨタ式・トヨタ流の「問題」の定義とは、
基準(標準)・計画・目標、と、現実(現状)、との差(ズレ・ギャップ)
ということです。

先日来、いくつかのクライアント先で、複数のキーマンにこのことを投げかけています。
ある方は「“あるべき姿”と現実の差」とこたえられました。
もちろん、気持ち的には“大正解”としたかったのですが、残念ながら不正解とさせてもらいました。
基準も計画も目標も、まさに“あるべき姿”です。より普遍化、より一般化できていて、その方がいいんじゃないのか?との指摘もありえます。

しかし、あくまで、トヨタ式・トヨタ流の「問題」の定義、なのです。
つまり、“あるべき姿”では広がり過ぎてしまうのです。
“あるべき姿”は人によってずいぶん異なります。十人十色でしょう。
これでは問題を“定義”できたかもしれませんが、「問題」を特定することができません。
「問題」のとらえ方を、社員やサプライチェーン間の中で普遍的に同じようにしたいのです。

言い換えれば、
「これは問題。これは問題ではない。」という白黒の判定が誰がしても同じであれば、
問題か問題でないのかの議論に時間とエネルギーを割かずにすみます。

さて、ここでマネジメント側に課題(問題ではなく)が突きつけられます。

基準・計画・目標は明確でしょうか?

目で見て誰もが誤解なく共通認識できる形になっているか?ということです。

年度の経営計画というものは大方あるはずです。
それが部門に展開され、あらゆる活動に展開された“計画”があるでしょう。
そうした“計画”が問題を「問題だ」ととらえる一つの起点になります。

同様に目標というものもあらゆる活動にはたいてい付き物です。
あまりに荒唐無稽なムリのある目標を勝手に立てて走り始めてしまうと、
途中で目標に追いついてないことを「問題だ」と指摘しても、
「そもそもその目標にムリがあるのだ」と、不毛な議論が始まってしまいます。
そういう意味でも“目標”のレベルとその合意形成は重要なのでしょう。

さて、基準(標準)です。
計画や目標と比べると、基準がきちんと明確になっているケースは圧倒的に少なくなります。
ここがトヨタのもっともトヨタなる部分なのですが、
トヨタはむろん、そのサプライチェーンでも、この基準がかなりのレベルで展開できているわけです。

「作業標準書」というトヨタ文化の中ではたいへんメジャーな文書があります。
これには一人一人の作業者の作業が、それこそ一挙手一投足レベルで明示されているのです。
この基準(標準)から外れた作業はすなわち「問題」扱いになるわけです。

ちなみに、
この“作業標準”は未来に向け、進化、改善されることが暗黙の了解になっていて、
作業者一人一人がもっと合理的と思われる作業が見つけると、「改善提案」していくのです。
それが管理監督者側で、そのとおり合理的、と判断されれば、
作業標準は新たな高レベルな作業標準としてめでたく改訂されていきます。
作業者のモチベーションも上がるわけでしょう。


話が少しそれましたが、
問題解決するためには、関係者の総力が傾注されなければなりません。
そのためには、全員が「それは問題である」と認識できなくては力も出せません。
それが問題かそうでないのかをいちいち議論している余分な時間は企業にありません。
そこで、広すぎず狭すぎない、誰もが納得できる問題判定のテンプレートが必要です。
そのテンプレートが基準・計画・目標です。


多くの企業では、基準(標準)の整備状況が圧倒的に進んでいません。
計画や目標と言ったものはゴロゴロ転がっていても、基準はなかなか見当たりません。
基準を整えることが、問題解決=すなわち、改善・カイゼン、のスタートになります。

それは、地に足をつけたかなり地道で根気の要る作業です。
だからこそ整備されてないのでしょうが、
逆に言えば、地道に取り組めばどこの会社でもできることです。

基準を整備しましょう!



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COMMENT

苅谷政生 様
はじめまして。
韓国のBIZPAPER(冊世上)という出版社の編集部のパクと申します。今回うちの出版社で森田英一さんの「3年目社員が辞める会社辞めない会社」の韓国語版を出版することになりまして、
私はこの担当になっております。
この本についてネットでいろいろ探していまして苅谷政生様のブログのブックレビューを発見しました。
それを見て、韓国での「3年目社員が辞める会社辞めない会社」のプロモーションに使いたくなりまして、
苅谷政生様にメールを書きましたが答えがなかったのでここに書くことになりました。
使いたい部分は
http://kariyamasao.blog130.fc2.com/blog-entry-61.html
の「ひと言紹介」です。

たいへん鋭い洞察をしている。タイトルもなかなかシニカルだ。「3年目社員」の多くが辞めていってしまう会社か、辞めないで残っていく会社かは、その会社の本来的な魅力の有無が問われる判断軸かもしれない。心が痛いかもしれないが勇気を持って読まれると良い。

これを韓国語で翻訳して、本のレビューとして使いいたいのですが、よろしいでしょうか。
苅谷政生様のお名前も一緒に乗せたいですが。。
よろしければbkworld@empal.comに答えとアドレスを教えてください。
本を送ります。
では、よろしくお願いいたします。

冊世上 編集部
パクミョウォン
電話:82-2-3273-1334
www.bkworld.co.kr

| パク | 2010/09/03 17:16 | URL | ≫ EDIT















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